3月31日(金)に、第2期生の卒業公演ライブ配信を実施いたしました。
小学6年生までをメンバーとするほしかぜでは、去年、初の卒業生が誕生、この卒業システムを取り入れるにあたって、主宰・KAEDEが考えたのが、巣立っていくメンバーたちへの「戯曲」という贈り物。
その題材に、宮沢賢治の名作「銀河鉄道の夜」をチョイスし、「贋作 銀河鉄道の夜」の夜という物語を創り出しました。
ほしかぜで学んできたことの集大成として、それぞれの個性にあった役をプレゼントし、それを最後に発表することで、次のステップへと進んでいってほしい、そんな想いが込められています。
毎年、変わる物語
「贋作 銀河鉄道の夜」は、根幹となる話の筋は、去年と今年も変わりません。そこは、今後も不変でありますが、毎年卒業するメンバーには増減があり、さらに、それぞれのもつ特技、個性はまったく異なります。
そこで、KAEDEは、この戯曲に「可変システム」をとりいれたのです。
そう、つまり、大筋、台詞、使用曲は変わらないけれど、物語の展開やオチ、キャストや演出など、そのメンバーにふさわしい「贋作 銀河鉄道の夜」を、毎年卒業生たちと共に創り上げていこう、という試みなのです。
これはなかなか画期的なシステムで、去年も観た親御さんやスタッフは、今年のあまりの変貌ぶりに驚愕!
このままシリーズ化されていくことを考えると、すごいものが生み出されたのではないかと、深く感動したのです。
そんな卒業公演をフォトレビュー
ということで、舞台写真と共に、卒業公演を振り返ってみましょう。
最後にKAEDEからの一言を
以下は、卒業公演後、ほしかぜのグループLINEに送ったメッセージです。
今回の2期生の卒業公演は、
「3人」だからこの演出ができました。しかも、あの「3人」だからこそ。
ことこ&K先生
というダブル座長の学年に、6年になってから入会したミラ。ミラ演じる「傍観者」の役どころを今年新たにつくったからこそ、作品に奥行きを出すことができました。
昨年の1期生の卒業公演から改訂しています。よかったらぜひ、両方観比べてみてください。
そして今回は、「血反吐をはく芝居」をさせたかったので、アングラ仕立てになりましたね。
ほしかぜ初の白塗り!?
一歩足を動かすのにも、立ち上がるだけの動きにも、ものすごい量のエネルギーをつかうよう、全神経をつかうよう訓練しました。
お客さんに伝わらなくてもいいから、自分自身に負荷をかけさせたりしました。
エネルギーは膨大でも、すごくすごく繊細な心の動きを演じさせました。
一般的には、小学生にやらせるような演出内容ではないものだったと思います。でも、そうやって子どもたちをナメたらいかんなと改めて思いました。だってできるんですもの。
低学年にはなんのこっちゃ意味わからないかんじかとおもいます。それで大丈夫です。
卒業生たちのあの凄まじいエネルギーを浴びて感じたその感覚だけ、心に残しておいてもらえたらじゅうぶんです。
卒業生になった頃には、昨日の彼らのように、自分なりの意味を理解して落とし込めるチカラがつきます。
「銀河鉄道の夜」と云う、賢治の残した哀しいほどに美しい世界観を、自分たちなりの解釈で落とし込み、その学年のカラーに1番添うカタチの演出で表現する、そんなチカラが、必ずつきます。
毎年の卒業生の立派な姿をみて、メンバーのみんなが、自分の卒業を想い描いて向かってくれたらいいなぁと思っています。
「贋作 銀河鉄道の夜」
第2期卒業公演。
第1期卒業公演。